甲状腺と髪|内科での検査を前提に整える視点|奈良・結崎

「分け目がどうこうというより、全体的にボリュームが減った気がする」「髪がパサついて、まとまらなくなった」「そういえば、眉の外側もなんだか薄い」——薄毛のご相談のなかで、こういうお話が出てくることがあります。髪だけを見ていると原因がはっきりしないのですが、体全体の調子とあわせて伺うと、甲状腺のはたらきが話題にのぼることも少なくありません。この記事では、奈良・磯城郡川西町結崎の育毛鍼灸院SOKOKARAが、甲状腺と髪について一般に言われていることと、内科での検査を前提にしたうえで、体調の面から並行してできることを、誇張なく整理してお伝えします。
甲状腺は「体のペース」を決めている場所
甲状腺は、のどぼとけの少し下にある小さな臓器です。ここから出るホルモンは、体の代謝のペース——エネルギーをどのくらいの速さで使うか——を調整しています。髪は、体のなかでも代謝がさかんな組織のひとつで、毛根では毎日せっせと細胞が入れ替わっています。体全体のペースが落ちれば、髪をつくる作業のペースも落ちますし、速くなりすぎても髪が育ちきる前に休みに入ってしまいます。体の調子と髪がつながっているのは、こう考えるとごく自然な話だと思います(→ヘアサイクルの基本)。
甲状腺が関わる抜け方と、髪以外のサイン
一般に、甲状腺のはたらきが関わる薄毛には、次のような現れ方が知られています。
- 頭全体がまんべんなく薄くなる:分け目やつむじだけでなく、びまん性脱毛のように全体のボリュームが落ちていく
- 髪質が変わる:乾燥してパサつく、ツヤがなくなる、細く切れやすくなる
- 眉の外側3分の1が薄くなる:甲状腺のはたらきが落ちているときのサインとして、よく挙げられます
- 体毛も薄くなる:すね毛や脇毛など、髪以外の毛も減ってくる
ただし、これらは「そういう傾向がある」という話です。当てはまるから甲状腺が原因だと決まるわけではありませんし、当てはまらないから違うとも言えません。髪の見た目だけで判断できるものではない、というのが正直なところです。
甲状腺のはたらきが落ちているときと、逆に高まりすぎているときとでは、体に出るサインが違うと言われています。
はたらきが落ちているときによく挙げられるのは、寒がりになった、顔や足がむくむ、便秘がち、体重が増えやすい、いつも眠い・だるい、といったものです。はたらきが高まりすぎているときは、動悸がする、汗をかきやすい、食べているのに体重が減る、手が細かくふるえる、疲れやすいのに眠りが浅い、といったサインが知られています。
いずれも「疲れているだけかな」「年のせいかな」で流してしまいがちなものばかりですし、女性の場合は更年期の変化と重なる時期でもあり、見分けがつきにくくなります。だからこそ、髪の変化を「体からのお知らせ」として拾ってみることに意味があると考えています。
どんな方に多いのか
甲状腺の不調は、女性に多いことが知られています。代表的なものが、はたらきが落ちる側の橋本病(慢性甲状腺炎)と、高まる側のバセドウ病です。
橋本病は成人女性の10人に1人ほどにみられるという報告があり、決して珍しいものではありません(ただし、そのうち実際にはたらきが落ちる状態になるのは一部の方とされています)。年代としては40歳以上の女性に多いと言われます。一方のバセドウ病は、女性で数百人に1人程度、20代〜40代に比較的多いとされています。
この年代は、当院に薄毛のご相談で来られる女性とも重なります。女性の薄毛(FAGA)だと思っておられた方が、血液検査で別の背景に気づかれる、ということもあり得る話だと思っています。
気になったら、まずは内科で血液検査を
甲状腺のはたらきは、血液検査で調べられるのが大きな特徴です。一般には、甲状腺刺激ホルモン(TSH)や甲状腺ホルモンの数値、必要に応じて自己抗体を調べる流れが知られており、内科・内分泌内科などが窓口になります。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。鍼灸院で分かることではありません。 当院で頭皮を見せていただいても、甲状腺のはたらきは分かりません。
ですから、上に挙げたようなサインが重なっている方には、当院でも「一度、内科で調べてもらってはどうでしょうか」とお伝えしています。調べて何もなければ、それはそれで安心材料になります。原因が分からないまま悩み続けるより、はっきりさせてしまったほうが、その後の見通しが立てやすくなります。
なお、甲状腺のお薬を飲み始めてから、しばらく抜け毛が増えたように感じる方がおられます。ホルモン環境が変わることで髪の生え替わりのリズムが一度リセットされるためだと説明され、多くは数か月のうちに落ち着いていくとされています。ここで自己判断でお薬をやめてしまわないことが大切です。不安になったときは、その判断をご自身でなさらず、処方された先生にそのまま伝えてご相談ください。
鍼灸にできること・できないこと
はっきりお伝えしておきます。鍼灸は、甲状腺そのものに対する医療的な処置ではありません。 ホルモンの数値をどうこうするものでもありません。甲状腺の不調が疑われる場合、中心になるのは医療機関での検査と、そこで受けられる指示です。
そのうえで、当院が並行してお手伝いできるのは、次のような部分です。
- 首・肩まわりのこわばりをゆるめる:頭皮への血流は首を通って届きます。だるさや不調が続くと、無意識に肩に力が入っている方が多いです
- 睡眠や胃腸の調子など、生活面の土台を整える:東洋医学では、髪は「血(けつ)」の余りと表現され、栄養を運ぶ力や消化の力と結びつけて考えます(→東洋医学から見る髪と「血」「腎」)
医療機関での検査・お薬と、体調面からのサポート。この組み合わせで取り組まれる方が多いです。皮膚科との併用については皮膚科と育毛鍼灸の組み合わせ方にもまとめています。
日常で整えられること
目新しいことは何もありませんが、体のペースが落ちているときほど、この当たり前が支えになります。
- 眠る時間を確保する:だるさがあるときは、体が休息を求めているサインです(→睡眠の質と髪の関係)
- たんぱく質・鉄・亜鉛を意識する:髪の材料になる栄養は、体調を崩しているときほど不足しがちです(→食事と髪|意識しやすい栄養素)
- 体を冷やしすぎない:寒がりの自覚がある方は、夏でも足元や首元をいたわってください
- 髪と頭皮をやさしく扱う:パサついているときは、洗いすぎ・乾かしすぎに気をつけて(→シャンプー選びと頭皮環境)
- 頑張りすぎない:体のペースが落ちているときに無理を重ねても、うまくいかないことのほうが多いです
なお、市販のサプリメントで甲状腺のはたらきをどうにかしようとするのはおすすめしません。特にヨウ素を多く含むものは、量によって体に影響することが知られています。飲むものについては、通っておられる医療機関で確認していただくのが安心です。
よくあるご質問
Q. 内科で「異常なし」と言われました。それでも薄毛は続いています。
A. 甲状腺が背景ではなかったと分かったのは、大きな一歩です。そのうえで、女性ホルモンの変化・鉄不足・生活のリズム・ストレスなど、他の要素を順番に見ていくことになります。当院でも、日ごろの生活を一緒に整理するところからお手伝いしています。
Q. お薬を飲みながら鍼灸を受けても大丈夫ですか?
A. 併用しておられる方が多いです。お薬の内容とここまでの経過を伺ったうえで、体調の面からお手伝いします。ご不安があれば、かかりつけの先生に「鍼灸院に通ってもよいか」と一言確認していただくと、より安心して受けていただけます。
Q. 首に鍼を打つのは、甲状腺があるので不安です。
A. 気になる部位への刺鍼は行いません。首まわりのこわばりに対しては、触れ方や部位を調整して進めます。気になることは施術前のカウンセリングでお伝えください。施術の流れは育毛鍼灸の施術の流れをご覧ください。
Q. 数値が落ち着けば、髪は戻りますか?
A. 個人差があり、お約束できるものではありません。ただ、髪の生え替わりには周期がありますので、変化を見るには少なくとも数か月という時間が必要になります。焦らず、経過を見ていただければと思います。
ご予約・院のご案内
SOKOKARA鍼灸整体院 結崎院は、近鉄結崎駅から徒歩5分。完全予約制・ベッド1台の落ち着いた空間で、おひとりずつ丁寧に向き合う育毛鍼灸院です。
- 院長:藤武 智
- アクセス:奈良県磯城郡川西町結崎(近鉄結崎駅 徒歩5分)
- 営業時間:10:00〜24:00
- 休診日:木・日・祝
- ご予約:LINEのみ(完全予約制)
- 育毛鍼灸:初回体験 5,000円/通常 16,500円(別途 初診料 3,000円)
夜遅い時間まで営業しているため、お仕事帰りやお子さんが寝てからでも通いやすいとお声をいただきます。大阪・京都・兵庫など関西各地からも通っていただいています。「病院では異常なしと言われたけれど、髪のことは相談しにくかった」という段階でも構いません。
▼ ご予約はLINEから
https://lin.ee/wAvjldM
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※本記事は一般的な情報および東洋医学の考え方をご紹介したものであり、効果効能を保証するものではありません。現れ方や感じ方には個人差があります。診断・お薬に関するご判断は、医療機関にご相談ください。
